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結婚情報コラム

BRIDAL EPISODE *感動のチカラ* お父様からの手紙

2016.10.17

BRIDAL EPISODE *感動のチカラ* お父様からの手紙


お父様からの手紙

私がお二人に出会って、まだ間もない頃のことです。
新婦様のお父様の体調が優れず、入退院を繰り返しているという事情を新郎様から伺いました。私は、とても驚きました。なぜなら新婦様はいつもニコニコした明るい方で、打ち合わせでそのような素振りを見せることがまったく無かったからです。
〝もしも、私が同じ立場だったら、新婦様と同じようにいられるだろうか……。〟
そう思うと、私はとても胸が熱くなりました。そして同時に「この結婚式は絶対に幸せに挙げてもらわなければならない」という思いと、「お二人やご家族の皆様に幸せになってもらいたい」という思いを強く抱いたのでした。
そんな中、お二人の結婚式の日取りが無事に決まり、「その日に向けて頑張る」というお父様の気持ちもお二人から伺って私は張り切っていました。
しかし、その数日後……。お父様の悲報が届きました。
結婚式に向けてスタートした矢先、まさかの出来事でした。新郎様からの報告に私はただ驚くばかり。そして新婦様の気持ちを思って悲しくなると同時に、お二人にどのような言葉をかければ良いのかが分からず、結局は何もして差し上げることが出来ませんでした。自分のふがいなさに歯がゆい思いをしている中、お二人との打ち合わせが再びスタートしました。この結婚式は亡くなったお父様も望まれたこと。だからこそ、お二人は延期ではなく、挙げることを選んだのです。
打ち合わせにお越しになった新婦様は、初めて会ったときと変わらない素敵な笑顔で周りを明るくしてくださいました。また、新婦様から亡くなったお父様へ招待状を出したことも教えていただきました。私たちはその言葉を受けてすぐにお席を用意し、席次表にもしっかり『新婦父』として名前を記載したのでした。
お二人はご両親への記念品を選び、さらにご両親のお父様へのブートニアも用意されました。そんなお二人の姿を見て、私は何とかして亡くなったお父様にも思いを伝えたいと、お父様の写真にブートニアを付けられるように準備をしました。こうして結婚式の準備が進められたのも、悲しみを乗り越えてご家族を思う新婦様の強い心と、彼女を支える新郎様の深い思いやりと愛情があったからだと思います。
いよいよ結婚式当日を迎えました。挙式にはお父様も写真で参列されました。写真の中のお父様はとても優しい笑顔をなさっていて、お二人の『参進の儀』を温かく見守っているようでした。そして挙式が終わり、披露宴が始まりました。
お二人が望んだのは、華やかな演出などではなく、ゲストの皆様においしい料理を召し上がっていただきながらゆっくり会話を楽しんでいただく、そんな温かな披露宴でした。料理やケーキのデザインにもこだわり、ご兄弟をはじめ、甥っ子くんや姪っ子ちゃんも登場。和やかに披露宴が進む中、一通の手紙が紹介されました。
「今日は本当におめでとう。美しい○○(新婦様)の花嫁姿を会場で見られなくてとても残念だけど、きっと○○(新郎様)の横で幸せいっぱいの笑顔で座っていることでしょう。……」
それは、天国のお父様からの手紙でした。
新婦様は涙ながらにじっと聞いていらっしゃいました。これまで気丈に振る舞っていた新婦様ですが、お父様への思いが込み上げたことでしょう。そして会場が温かい気持ちに包まれました。実は、この手紙は亡くなられたお父様のご兄弟である新婦様の叔父様が書いてくださったものでした。私たちスタッフは、事前に相談を受けていたので叔父様によるものだと知っていました。それでも……思わず身が震えてしまうほど感動したのでした。私は今でもあの場所に、本物のお父様が思いを伝えるためにいらっしゃったのではないかと思っています。
やがて、披露宴はクライマックスへと進んでいきました。新婦様が手紙を読まれ、お二人からご両親へ記念品が手渡されます。
お二人が選んだ記念品は、ポエムの中にお父様とお母様の名前が組み込まれた『ネームインポエム』。それはお二人の披露宴にふさわしい、とても素敵なプレゼントでした。続いてお父様へブートニアの贈呈です。もちろん新婦様のお父様の写真にもブートニアが飾られました。そのときの写真の中にいるお父様の穏やかな表情が、私にはとても印象的でした。
お二人の結婚式。その日は新郎新婦様やゲストの皆様、そしてきっと新婦様のお父様も、みんなが幸せに包まれた一日だったのではないでしょうか。
私はこの結婚式を通し、改めて自分が日々携わっている「結婚式」というものの重さを感じました。
結婚式とはそこにいる人だけではなく、新郎新婦様を大切に思うすべての人の気持ちが込もっていて、幸せに溢れています。自分たちのために大切な人がこんなにもたくさん集まり、笑顔を見せる日は長い人生の中でもそうはありません。そんな大切な一日に携わることができるのは、非常に責任のあることです。
新郎新婦様がこれまでの人生の中で一番輝けるように。そして結婚式が何年、何十年たっても色褪せない、輝く宝物のような思い出になるように……。
私たちはその素晴らしい日をお手伝いしていることを忘れずに、いつまでも一生懸命に頑張り続けたいと思います。

Presenter エピソードを紹介してくれた人

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ザ・クスノキクラブ
ウエディングプランナー 酒井 由貴さん

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THE KUSUNOKI CLUB
ザ・クスノキクラブ


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